研究実績の概要 |
1} 中国・雲南省昆明、四川省成都地域、2} 韓国・ソウル及び近郊地区 3} 米国・ロサンゼルス を対象に行う。 1)本邦(大学,関連病院),米国,韓国,中国の4カ国各大学で契約し研究を施行する。 2)当該年度は韓国より共同研究者Koh Inchon大学循環器内科教授が来日し、また申請者は米国ロサンゼルスUCLAにて産婦人科Chaudhuri教授、臨床薬理Ignarro教授 (2007年ノーベル医学生理学賞受賞者)を訪ね、研究方法の打ち合わせ、被験者の選定、同意取得を再度取りこれまでの検査成績を入手、統計処理を行った。 3)上記米国で入手した高齢女性の成績を本邦及び中国との成績と以下を整理比較した。 ①HRT(閉経後ホルモン補充療法)の実施状況、特に高齢女性への継続または新規開始状況。 ②対象患者さんの各生活習慣病治療状況(種類,服薬内容,期間),合併症,悪性腫瘍,血栓性疾患,精神疾患(含認知症)の併存疾患治療内容 ③QOL の希望,living will ④ADL 等高齢者総合機能評価。④被験者各種調査(診察,採血等):基礎指標値として;身長,体重,血圧,血液脂質値,肝腎機能,糖代謝(FBS,HbA1C)等の生化学検査値、ただし米国は基本的には高齢者も自由診療であり検体数の全例確保はできなかった。⑤本邦介護保険認定の基盤である基礎的,手段的ADL,認知機能,精神状態,運動量等の検討も試みた。被験者に対する各種調査(合併症、副作用評価)乳癌,子宮(体)癌,性器出血を必須項目としアンケート方式だが検討を行った。以上をまとめコホート研究として発表すべくデータ整理を鋭意進めている。
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今後の研究の推進方策 |
本邦(名古屋大学)を始め、各国大学倫理委員会にコホート研究の継続を前提として研究を進めていく。これまでのところ当初計画よりやや遅延気味ではあるが概ね達成されつつある。即ち、中国・雲南省昆明、四川省成都地域、韓国・ソウル及び近各々の近郊の長寿地区、米国カリフォルニア州ロサンゼルス近郊地区にて対象者を選定、特定し、研究への協力を依頼し許可頂いた方の罹患状況、治療状況、検査成績、ADL,QOL,今後の希望等を調査している。基本的に自立後期高齢女性を対象とするもので完遂できれば多国間高齢者研究として画期的だと考える。現実的な問題としてはやはり血液やDNAは各々の国でしか分析できず比較調査等に一定の問題が生ずる可能性があり共同研究者間で検討している。
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