研究課題
2017年4月~7月中、考古学班は夏季調査の実施に向け、既知の遺構・遺物の比較資料を検索するとともに、2016年度に実施された地中レーダー探査の結果に基づき、調査予定地区について詳細な検討を加えた。2017年8月中にイスラエル北部、テル・レヘシュにて後期鉄器時代大型建造物と出土遺物の調査を実施した(参加者:長谷川、津本、小野塚、宮崎、Paz(現地参加))。現地での調査は1週間、その後2週間の整理作業を行った。2017年9月~2018年3月には、出土遺構・遺物の分析(担当:長谷川、津本、小野塚、増渕、Squitieri)を行い、発掘調査報告書の作成作業を進めた。また、2017年8月に採取したプラスター資料を富山大学にて古地磁気の分析試験にかけた(結果は今後)。また、2016年度の夏季調査予備報告書を作成してイスラエル考古局に提出した。2018年3月には、テル・レヘシュ出土の遺物・遺構と時代的に類似したものが出土するキプロス島の諸遺跡・諸考古学博物館に赴き、現地で類似資料の比較検討を行った。2017年4月~9月中、文献史学班の各小班は「帝国」時代の種々の文献史料のうち、行政州支配についての情報を抽出できるような史料を選択するための予備的調査・分析を行い、史料の性格・年代についての検討を行った。2017年10月~2018年3月には、各文献史学小班がそれぞれ史料の分析を進め、分析した史料について文献史学班全体で属州支配のあり方に差異があったかどうかを討議・検討し、考古学班との情報の共有を図るべく務めた。また2018年度の海外史料調査に向け、調査予定文献についての予備調査を進めた。
2: おおむね順調に進展している
後期鉄器時代の遺構の発掘調査が、それを破壊する形で建造された非常に稀有な1世紀のユダヤ教会堂と目される建物の発見のために若干の影響を受けたが、ほぼ順調に調査は進んでいる。なお、この会堂発見で予想以上に多忙となった結果、2017年度は、文献史学班と考古学班との間の会合を開催することができなかった。
2018年度は、文献史学班の海外調査を計画している。その成果と考古学班の成果との比較を目指し、引き続き計画通り進めていきたい。
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 3件、 査読あり 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件) 備考 (2件)
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