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2017 年度 実績報告書

グローバルなアジェンダとなった月経のローカルな状況の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H04539
研究機関大阪大学

研究代表者

杉田 映理  大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (20511322)

研究分担者 新本 万里子  広島大学, 社会科学研究科, 研究員 (60634219)
小國 和子  日本福祉大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20513568)
菅野 美佐子  国立民族学博物館, 南アジア地域研究国立民族学博物館拠点, 特任助教 (80774322)
佐藤 峰  横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (20739784)
椎野 若菜  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (20431968)
秋保 さやか  筑波大学, ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター, 助教 (40797164)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード月経 / 文化人類学 / ローカル / 国際開発
研究実績の概要

2107年度は初年度であり、5月にまずキックオフミーティングを神戸で実施した(文化人類学会研究大会後)。そこで研究のフレームや出版に向けての方針等を再確認した。また、申請額よりも減額された予算の範囲内で、どのように予定を調整するかについても協議された。この時に、メンバー間でのメーリスの設置、クラウド機能を利用して研究関連資料や科研関連の資料の共有を図ることが合意された。その後このメーリスおよびクラウドフォルダはメンバー間で有効活用されている。
6月~9月、もしくは2018年2月~3月にかけて、各研究者が分担となっている調査地において各々フィールドワークを実施した。月経をめぐる伝統的な観念、またそれがどのように変化してきているのか、月経教育の状況、政府や開発機関の月経衛生(Menstrual Hygiene Management: MHM)に関する介入状況、経血へ対処するためのモノ(生理用品)の状況について、各々が研究関心に応じて調査を行った。来年度も調査を予定しているため、今年度はプレ調査といった位置づけで情報収集を行ったメンバーもいる。
そして2018年3月に、今年度の研究成果の共有と今後についてディスカッションを行うために、2泊3日の合宿方式で会合を実施した。海外出張中だがスカイプ参加したメンバーおよび研究協力者を含めると、9人中8人が参加し、研究の愉しさを実感させてくれる非常に有意義な会合となった。会合では、各メンバーがPPT等を用いて今年度の調査結果・研究関心について発表を行った。質疑応答も活発に行われ、和やかな雰囲気のもと、研究対象地の月経の状況やそれぞれの研究内容について共有が図られた。さらに、来年度の調査方針、出版に向けての準備、学会への参加等について協議された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予算の関係上、当初(科研申請時)予定していたより、研究会合を3回から2回に減らす必要が生じたものの、上記の「研究実績の概要」にあるとおり、研究は順調に進展しているといえる。なお、研究分担者の一人は産休・育児休暇のため、2017年度はメンバーとして活動は休止せざるを得なかったが、2018年度より復帰の予定である。

今後の研究の推進方策

2018年度は、各研究者がフィールド調査を実施することが主眼となる。2018年3月の会合で研究メンバー間で話し合った年間計画として、具体的には下記のとおり。
・2018年7~9月もしくは2018年2~3月に各メンバーでフィールドワーク
・2018年11月25日(日)研究会合を行い、調査成果の共有と編集本の構成等の詳細協議
・2018年12月ころ、2019年度文化人類学会の企画セッションへの応募
・2018年秋もしくは2018年1~2月:日本のプキン工場見学(交渉中)
なお、夏前のミーティングは予算や日程の制約から実施しないことになった。また、出版助成や出版社についての情報収集を行う予定である。

  • 研究成果

    (25件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件) 図書 (10件)

  • [雑誌論文] 「親密圏と公共圏のはざまにある仕事-北インド農村の女性の暮らしと福祉事業-」2017

    • 著者名/発表者名
      菅野美佐子
    • 雑誌名

      『多民族社会における宗教と文化』

      巻: No.20 ページ: 3-15

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] “Dynamics of working Housewives in Contemporary Rural Uttar Pradesh”2017

    • 著者名/発表者名
      Kanno, Misako
    • 雑誌名

      Women's Work in South Asia in the Age of Neo-Liberalism. The Center for South Asian Studies (FINDAS), Tokyo University of Foreign Studies

      巻: 0 ページ: 9-23

  • [雑誌論文] 「編み込まれた記憶―パプアニューギニアの網袋製作から」2017

    • 著者名/発表者名
      新本万里子
    • 雑誌名

      『月刊みんぱく』

      巻: 6月号 ページ: 18-19

  • [学会発表] “Negotiating with destiny: Rural development and women's agency in neo-liberal India”2018

    • 著者名/発表者名
      Kanno, Misako
    • 学会等名
      ICSSR-JSPS Seminar “Everyday Lives of Gender and Religious Aspect”
    • 国際学会
  • [学会発表] "Menstrual hygiene management for promoting adolescent health"2018

    • 著者名/発表者名
      SUGITA Elli
    • 学会等名
      The 7thAnnual Course on School Health and Nutrition Programmes in Asia
    • 招待講演
  • [学会発表] "'Family' Circumstances Supported by House Girl in Nairobi"2017

    • 著者名/発表者名
      SHIINO Wakana
    • 学会等名
      International symposium "Family Transformation in Rapidly Developing Asia-Africa Societies Faced with Economic Disparity, Urbanization and War"
    • 国際学会
  • [学会発表] "House girl and ‘family’ in Nairobi"2017

    • 著者名/発表者名
      SHIINO Wakana
    • 学会等名
      SPS Uganda-Japan Bilateral Joint Research Project,The Study meeting for JSPS Uganda-Japan Bilateral Joint Research Project:Diversification and Reorganization of ‘Family’ in Uganda
    • 国際学会
  • [学会発表] 「アフリカにおける結婚制度の今:ケニアにおける一夫多妻制・代理夫」2017

    • 著者名/発表者名
      椎野若菜
    • 学会等名
      めぐろシティカレッジ(目黒区生涯学習) 「世界は今!―異文化理解のためにー」
    • 招待講演
  • [学会発表] 「子連れフィールドワークの調査スタイル:現地の幼稚園にいれてみる」2017

    • 著者名/発表者名
      椎野若菜
    • 学会等名
      北海道大学 低温科学研究所、人材育成本部女性研究者支援室共同プログラム
    • 招待講演
  • [学会発表] 「サルをみる、ヒトをみる〈ヒトとサル、親と子、そしてベッド〉」2017

    • 著者名/発表者名
      椎野若菜・座馬耕一郎
    • 学会等名
      エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ連続上映
    • 招待講演
  • [学会発表] 「女性の人生選択の現実に直面する:東アフリカ・ケニア村落にて」2017

    • 著者名/発表者名
      椎野若菜
    • 学会等名
      FENICS EVENT 「フィールドで/教室で社会問題と出会う」
    • 招待講演
  • [学会発表] 家族のなかの私―北インド農村における女性の仕事とアイデンティティ形成」2017

    • 著者名/発表者名
      菅野美佐子
    • 学会等名
      MINDAS「南アジアにおける社会変動と親密圏班」第1回研究会
  • [学会発表] “Negotiating with destiny: Rural development and women's agency in neo-liberal India”2017

    • 著者名/発表者名
      Kanno, Misako
    • 学会等名
      日本学術振興会二国間交流事業協同セミナー「南アジアと日本の文脈から展望する現代南アジアの宗教と日常性に関する調査研究」
  • [学会発表] 「自律と依存の狭間で生きるクメール農民 -カンボジア農村における支援の場に着目して-」2017

    • 著者名/発表者名
      秋保さやか
    • 学会等名
      日本国際文化学会、 第16回全国大会
  • [学会発表] 「農村生活改善にみる生活の見直しの行く末」2017

    • 著者名/発表者名
      小國和子
    • 学会等名
      国際開発学会第28回全国大会
  • [図書] The Daily Life of a ‘House Girl’ in a Nairobian ‘Family’. Shiino W, Shiraishi S, Mpyangu CM (eds.) Diversification and Reorganization of ‘Family’ in Uganda and Kenya:A Cross-cultural Analysis,2018

    • 著者名/発表者名
      SHIINO Wakana
    • 総ページ数
      51-58
    • 出版者
      Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa Tokyo University of Foreign Studies
  • [図書] 「政治と開発」、粟屋利江、井上貴子編、『南アジアジェンダーハンドブック』2018

    • 著者名/発表者名
      粟屋利江・菅野美佐子
    • 総ページ数
      336 (13-31)
    • 出版者
      東京外国語大学出版会
    • ISBN
      978-4-904575-67-3
  • [図書] 「マプリク」 秋山元秀・小野有五・熊谷圭知・中村泰三・中山修一編 『世界地名大辞典:アジア・オセアニア・極Ⅱ〈トーン〉』2018

    • 著者名/発表者名
      新本万里子
    • 総ページ数
      1964-1965
    • 出版者
      朝倉書店
    • ISBN
      978-4-254-16892-1
  • [図書] 「ケニアにおける「妻相続」慣習の言説とフィールドで見る現実のはざまで」。白石壮一郎・椎野若菜編『社会問題と出会う(FENICS100万人のフィールドワーカーシリーズ 7)』2017

    • 著者名/発表者名
      椎野若菜
    • 総ページ数
      216(78-97)
    • 出版者
      古今書院
    • ISBN
      4772271287
  • [図書] 「イントロダクション」「編集後記」。椎野若菜・福井幸太郎編『マスメディアとフィールドワーカー(FENICS 100万人のフィールドワーカーシリーズ6)』2017

    • 著者名/発表者名
      椎野若菜
    • 総ページ数
      190 (4-9、179-181)
    • 出版者
      古今書院
    • ISBN
      4772271279
  • [図書] 「インド社会とジェンダー:男と女の多様な社会関係」、本田量久・渋谷淳一編『21世紀国際社会を考える多層的な世界を読み解く38章』2017

    • 著者名/発表者名
      菅野美佐子
    • 総ページ数
      392(280-289)
    • 出版者
      旬報社
    • ISBN
      9784845115167
  • [図書] “Discussion: Dealing with Gender Issues in South Asia” in T. Shinoda, T, Inoue and T. Suda (eds.), Social Transformation and Cultural Change in South Asia: From the Perspectives of the Socio-Economic Periphery.2017

    • 著者名/発表者名
      Kanno, Misako
    • 総ページ数
      245-252
    • 出版者
      The Institute of Oriental Studies, Daito Bunka University
    • ISBN
      978-4-904626-27-6
  • [図書] 「農業技術の受容と変化ーカンボジアにおける農村開発プロジェクトの事例からー」、 渋谷淳一・本田 量久編『21世紀国際社会を考える 多層的な世界を読み解く38章』2017

    • 著者名/発表者名
      秋保さやか
    • 総ページ数
      392 (260-270)
    • 出版者
      旬報社
    • ISBN
      4845115166
  • [図書] 「「考える農民」としての暮らしを支える多機能ワーク」、穂坂光彦他編『地域共生の開発福祉―制度アプローチを越えて』2017

    • 著者名/発表者名
      小國和子
    • 総ページ数
      244(85-98)
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623080076
  • [図書] 「マサイ・コミュニティとSDGs」『持続可能な開発目標と国際貢献 ―フィールドから見たSDGs―』2017

    • 著者名/発表者名
      志摩憲寿・杉田映理・花田真吾
    • 総ページ数
      180(142-153)
    • 出版者
      朝倉書店
    • ISBN
      978-4-254-18053-4

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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