研究実績の概要 |
2018年度の本研究に関する業績として、東洋経済新報社から書籍『戦火の欧州・中東関係史―収奪と報復の200年』を2018年5月11日に刊行した。中東と欧州のこれまでの歴史的経緯をふまえ、戦争やテロに関して原因や背景を分析した。 学術論文としては、2019年3月に「「軍事介入の論理」NATOと中東―欧州の外と内にある敵」日仏政治学会編『日仏政治研究』 第13号を発表した。これは、2018年8月に日仏政治学会で「マクロン大統領と中東政策―マクロン政権の1年を検証する」で発表した内容を論文にしたものである。欧州がどのように中東に軍事的に関わるようになったのか、フランスはどのような立場を取っているのか、軍需産品の輸出なども含めて明らかにした。その他講演では、「環地中海地域としての中東」(第1回中東講演会)として 2018年9月に国際協力機構(JICA)で職員向けに中東情勢について、欧州との歴史やかかわりを中心に講演した。 その他、 ①「揺れる世界秩序「キングメーカー」ロシアの企図 過去最大の極東軍事演習 新冷戦とドル・原油・金」『エコノミスト』, 毎日新聞出版株式会社, 2018.11.27 ②「2018年世界経済下期マーケット予測 米国のイラン核合意離脱「核開発」競争の現実味」『エコノミスト』, 毎日新聞出版株式会社, 2018.7.3 ③「「中東の憎悪」がなぜか欧州に向かう根本理由 戦火の「欧州・中東200年史」から読み解く」『東洋経済ONLINE』, 東洋経済新報社, 2018.6.8 ④「経済教室 混迷深まる中東(下)国際法運用に「大国の論理」」『日本経済新聞』, 日本経済新聞社, 2018.6.5朝刊 を寄稿した。これらの研究成果は、当プロジェクトを通じて得られたもので、中東の混迷がいかに現代社会に影を落としているかを論じたものである。
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