NATOは、第2次世界大戦後にソビエト連邦との冷戦が激しさを増す中で、米国が主導して1949年4月、北大西洋条約締結により誕生した同盟機構である。NATOが本格的に中東に関与するようになったのは、2001年9.11米同時多発テロの後である。米国は、 個別的・集団的自衛権を行使するとしてアフガニスタンに対し、軍事行動 「不朽の自由作戦」 を行ったが、1949年の創設後初めて北大西洋条約第5条の集団防衛条項を発動した事例となった。以降、リビアでも軍事介入を行った。積極的ともとれる軍事介入の背景には、冷戦が崩壊して「保護する責任」という新しい概念が誕生したことも大きい。
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