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2023 年度 研究成果報告書

長期に渡る戦争による反復的Trauma体験が後年の心身に及ぼす影響に関する調査

研究課題

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研究課題/領域番号 17H04566
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 臨床心理学
研究機関山梨県立大学

研究代表者

文珠 紀久野  山梨県立大学, 看護学部, 名誉教授 (70191070)

研究分担者 秦野 環  聖マリア学院大学, 看護学部, 准教授 (00352352)
小尾 栄子  山梨県立大学, 看護学部, 講師 (80369503)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード戦乱・紛争 / 反復的Trauma / Traumaの後遺症 / 風景構成法 / 箱庭制作 / 支援者養成ワークショップ
研究成果の概要

本研究の目的は、長期にわたる戦乱・紛争での心的外傷(Trauma)が後年に及ぶ後遺症を明らかにし、Trauma対応可能な支援者養成方策を探索することである。東ティモール民主共和国の住民への面接調査と風景構成法、箱庭制作を活用して実施した。ケア不足のためTraumaが軽減されず残存し、気づかれず放置された心的外傷が、DV、性的虐待、暴力行為の引き金になり、依存等種々の心理的問題を引き起こしていることが示唆された。Traumaへの支援者養成ワークショップを毎年開催し、Traumaのケア支援者養成の基盤作りを行った。今後の課題として発展途上国に適した系統的な学習が必要であることが見いだされた。

自由記述の分野

臨床心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、心的外傷は簡単には解消・軽減されないことが明らかとなった。内的な心理的思いやTraumaは箱庭制作といった非言語表現によって可視化できることが示唆された。Traumaの残存状態を把握するための安全な方法を見出したことが学術的意義の一つといえる。戦乱や紛争によるTraumaの軽減に寄与しうる方策としての「グループで相互に話し合う」ことや、ミニチュア玩具を置くだけで制作できる箱庭、自分の人生を語り聴いてもらう方法の有効性を見い出せたことで、戦乱・紛争等で苦しむ人々への心理的援助が可能となることが示唆されたことも学術的意義といえる上に、社会的意義でもあるといえる。

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公開日: 2025-01-30  

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