研究実績の概要 |
今年度は過去2年間に引き続き、ペルー沿岸域での水温ロガー観測を継続して行った。また、約1年にわたる外洋域での亜表層観測を完了した。沿岸と外洋のクロスカッティングな解析についての基本データがそろった。 具体的には前年度に引き続き、ペルー沿岸にて令和元年8月と令和2年2月にデータロガーの回収・設置を実施した。Callao, Chicama, Paita, Talara, Mancoraの5ヵ所で水温・塩分センサー付きデータロガーを、これらにCabo Blancowoを加えた6ヵ所で水温センサー付きデータロガーを全て回収した。観測データは、今回はChicamaの水温・塩分センサー付きロガーが1月12日で止まっていたので、それ以降のデータが取得できなかったが、その他のロガーでは全期間のデータを全て回収することが出来た。対照的なENSOイベントが勃発している時期に継続的に水温時系列データを作成できたことは計画通りの成果である。 設置についてはLa Molina農科大学のデジタル水温鉛直分布測定装置が故障したため、ロープに水温センサー付きデータロガーを1m毎に5本付けてサーミスタチェーンを作り、Callao, Chicama, Paita, Talara, Cabo Blanco, El Ñuro, Los Organos, Cancas, Mancora, Acapulcoで水温の鉛直分布を観測した。 前年度海洋地球研究船「みらい」にて投入した深海型自動昇降型ブイは1年超の観測期間、水温塩分を19プロファイル取得できた。データはJAMSTEC Argoのサイトから随時公開されている。こちらも計画通り、疑似係留観測として同海域にとどまってデータを取得することができた。 これまでに取得された観測データの品質管理を経て、可視化の段階まで進んでいる。
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