研究課題/領域番号 |
17H04596
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
篠崎 正彦 東洋大学, 理工学部, 准教授 (10312175)
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研究分担者 |
内海 佐和子 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10398711)
齊藤 雅也 札幌市立大学, デザイン学部, 教授 (20342446)
西村 伸也 新潟大学, 自然科学系, 教授 (50180641)
棒田 恵 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80736314)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ベトナム / ドゥオンラム / 民家 / コミュニケーション / 屋内気候 / 生活行動 / 温湿度 |
研究実績の概要 |
2019年度は2017年度と同様に、伝統的な状態を色こく残すDuong Lam村で現地調査を行った。この現地調査は2019年9月にDuong Lam史跡管理事務所の協力を得て行い、6件の民家において生活行動調査と環境調査を行った。 この調査結果を2017年度の調査結果とあわせて分析することで、居住者が敷地内での環境条件の良い場所を選んで生活行動を行っていることがより確からしいことを認めることができた。また、敷地内の家屋配置が家族内や近隣居住者とのコミュニケーションに適している可能性も高めることができた。これらより、ドゥオンラム村に代表される北ベトナムの伝統的な民家において、社会的持続性と環境的持続性を両立させる仕組みを持っていることが強く推測されるという結果を得ることができた。 しかし、年度末に予定していた次の調査地の選定については、現地の研究協力者とeメールによるやり取りを通して可能性を探ったが、新型コロナウイルスの流行により年度内の調査準備は困難であるとの結論に達した。次年度以降の調査準備を行うことができず、今後の調査事例を増やしてより精緻な研究を進めることができないという問題に直面している。
2018年度に行った、より現代化された農村においての同内容の調査から得られた結果はサンプル数がまだ少なく十分な結果を得るには至っていないが、新型コロナウイルスの流行がひと段落した時点で現地調査を行い、現代化された農村での調査民家事例を増やすことで、伝統的な農村民家との比較を行い、家屋配置や家屋の平面構成といった物理的な条件と世帯構成や生活行為といった社会的な条件とを対照させて分析を行いたい。これにより、伝統的民家の持つ社会的持続性と環境的持続性を両立させる仕組みをより明確に浮かび上がらせることができると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの流行により、ベトナムへの渡航自粛勧告が日本政府から出たことと、ベトナム側の入国制限と現地での移動・行動制限が実施されたことにより、さらなる現地調査が行えず、十分な調査事例数が集まっていない状態であり、研究が停滞している。 新型コロナウイルスの流行状況や現地での受け入れ状況を注視しながら、現地研究協力者とも連絡をとりつつ調査の再開の時期を探っている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの流行も徐々にであるが、ベトナム国内においても落ち着いてきており、国レベルでは入国制限、行動制限が撤廃されており、調査対象地での受け入れ可能性を確認して調査の再開を行い、研究成果の取りまとめを行いたい。 日本側で取りまとめた研究結果を現地研究協力者や調査地の関係者を示し、議論することでよりレベルの高い研究成果とし、できるだけ早い時期に査読論文としての投稿や国際学会での発表を予定している。
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