研究課題
基盤研究(B)
低温環境から分離した低温菌 Shewanella livingstonensis Ac10、Pseudoalteromonas nigrifaciens Sq02、Shewanella vesiculosa HM13 を宿主とした外来タンパク質生産系を開発した。S. livingstonensis Ac10 を宿主とした系では、発現制御可能な外来タンパク質生産系を構築した。P. nigrifaciens Sq02 を宿主とした系では、外来タンパク質の効率的な分泌生産を実現した。
分子微生物科学
低温菌が生産する好冷性酵素は低温で高い活性を有し、低温で使用される食品加工用酵素や洗剤添加用酵素等として有用と考えられている。しかし、好冷性酵素は一般に熱安定性が低く、常温性酵素などと比べて容易に失活する。本研究で開発した低温菌を宿主としたタンパク質生産系は、タンパク質の熱変性が生じにくい低温での外来タンパク質生産を可能にするものであり、熱安定性の低い好冷性酵素の生産などに有用と考えられる。