研究実績の概要 |
令和3(2021)年度および令和4(2022)年度においては、新型コロナ感染拡大のために渡航ができなかったため、調査対象地域のタンザニア・ドドマ州にある現地NGOのEGAJ(現Eco Self Health Care Center)とオンラインで打ち合わせたうえで、従来から実施しているMajeleko村での植林プロジェクトをEco Self Health Care Centerのサポートのもとに実施することができた。その結果、令和3年度は4,166本の植林用苗、令和4年度は5,720本の苗を村人に配布することができた。また現Eco Self Health Care Centerに依頼して本科研プロジェクトで実施した植林事業の最終報告書を作成した。令和4年度には、Eco Self Health Care CenterのスタッフであるMichael Wilson Chimosa氏を日本へ招へいした。Chimosa氏は自身がドドマ州で行ってきた農村調査と農村開発の実践について2回にわたり講演を行うとともに、福井、奈良を中心に日本の農村開発の現状(とりわけ持続可能な農業や再生可能エネルギーに関わる市民プロジェクト等)を視察した。この視察の結果は、国立民族学博物館の小林直明氏の助力を得てデジタルストーリーテリングの作品としてまとめることができた。令和4年度にはまた、調査地のドドマ州の過去20年間における環境変化を跡付けるため、衛星画像データのクラスタリング処理を実施した。
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