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2017 年度 実績報告書

メコンデルタにおける水圏生物多様性予測モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17H04631
研究機関東京農工大学

研究代表者

福田 信二  東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70437771)

研究分担者 木村 匡臣  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (80725664)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード水資源 / 環境調和型農林水産 / 水圏現象 / 水工水理学 / 人工知能
研究実績の概要

本研究課題が対象とするメコンデルタは、ベトナム国で急激な成長を続ける農業・水産業地帯である。同地域は、非常に広大であるため、海外共同研究者が所属するテュイロイ大学(ホーチミン市)を拠点とし、魚類相情報および物理環境情報を収集した。その際、ベンチェ省を対象に、魚類相調査は陸路を使用し、物理環境調査では船を使用して可能な限り広域での調査実施を試みた。水生生物の捕獲には、現地で使用されている漁具を水域特性に応じて選択し、魚種や体サイズ、位置情報等を記録した。結果として、これまでの調査により、魚類相調査では、計37地点での調査により、64種を確認しており、塩分濃度によって魚種の分布が支配されることが確認できた。物理環境調査では、主要5河川(Tien川、Ham Luong川、Balai川、Ben Tre水路、Binh Chanh川)とその陸域に位置する水路において、計3回(2017年8月、同10月、2018年1月)の網羅調査により、水深および塩分濃度の鉛直プロファイルを計測した。これにより、塩分濃度の空間分布の概要が明らかになり、乾季に塩分濃度が上昇することが確認できた。また、これらの物理環境情報に加えて、水路の接続状況や水面幅を衛星画像等から取得し、対象水域の主要水路における流況解析のプロトモデルを構築するための情報を収集した。さらに、解析に使用するデータとして、現地機関が観測する水位等のデータを収集した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

移動距離の都合上、地点数の激的な増加は期待できないが、魚類相・物理環境ともに、良好に調査が進行している。物理環境調査による網羅的なデータは新規性が高いため、今後の発展的な利用が期待できる。魚類相調査の結果も概ね順調に進んでおり、現在、解析の準備を進めている。

今後の研究の推進方策

対象水域の主要水路における流況解析のプロトモデルを構築し、流況に応じた塩分濃度の時空間変動解析の再現性について検討する。また、魚類相の空間分布モデルを構築し、流況-塩分濃度-魚類相の関係性を考慮した生物多様性予測モデルに発展させる。

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公開日: 2019-12-27  

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