研究課題
本研究は、ミャンマーにおける節足動物媒介性寄生虫の各地での調査を目的として、特に、タイレリア、バベシア、犬糸状虫、鶏マラリア原虫、鶏ロイコチトゾーンおよび鶏のヤドリダニ類に焦点をあて計画されたものである。また、各種ベクターのミトコンドリア全ゲノムと保有微生物叢の解析によって、それらの遺伝学的多様性と生物学的特性を明らかにすることを目的とした。平成31年度は以下の成果を得た。1)南部半島部のタニンダーリ管区のベイ(メェイ)とパロウにおける庭先飼育鶏からマラリア原虫、ロイコチトゾーンを検出した。2)最北部カチン州のプタオにおける庭先飼育鶏からマラリア原虫、ロイコチトゾーンを検出した。3)本研究によりミャンマー7地域の庭先飼育鶏から検出した4種類のロイコチトゾーンと1種類のマラリア原虫のミトコンドリアcytb遺伝子を解析し、それらをまとめた論文を作成している。4)日本紅斑熱の原因となるRickettsia asiaticaの全ゲノム配列を決定し、論文を公表した。5)ミャンマーのアジアゾウの胃に寄生するハエ幼虫の種を同定し、家畜の胃に寄生するヒツジバエ科近縁種との系統関係を解析し、論文を公表した。その他、6)ミャンマーのアジアゾウの消化管に寄生する円虫類線虫5種類同定し、アフリカゾウの近縁種との系統関係を解析し、論文を公表した。7)ミャンマーのアジアゾウの消化管内細菌叢について、飼育環境や駆虫による変動を網羅的に解析し、論文を投稿した。8)ミャンマーの採卵鶏におけるマイコプラズマと伝染性気管支炎ウイルスの感染状況に関する論文を公表した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 12件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件) 備考 (2件)
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