• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

慢性砒素曝露による発癌に至る曝露量・期間さらに曝露軽減による発癌回避の検証

研究課題

研究課題/領域番号 17H04655
研究機関旭川医科大学

研究代表者

吉田 貴彦  旭川医科大学, 医学部, 名誉教授 (90200998)

研究分担者 山内 博  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90081661)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード砒素 / 発癌 / ボーエン病 / 皮膚癌 / フィールド調査
研究実績の概要

本研究は、研究者グループが中国医科大学の孫貴範教授グループと、1999年から中国内モンゴル自治区包頭市郊外の缸房菅村で行ってきた、自然由来の無機砒素に汚染された地下水を慢性的に飲料にもちいたために生じた砒素中毒の経過観察研究である。
砒素曝露から20余年が経ち、発癌が見られ始めた事から、当時のベースライン調査に参加した133名以外の住民においても範囲を広げて発癌状況を確認し、砒素曝露と発癌に至る要因を見出し、発癌の回避についての知見を得ることを事を企画し、2018年7月に中国医科大学の共同研究者チームの現地調査により当時の缸房菅村の住民の世帯ごとの飲料水飲用歴を含む台帳を作成して調査を開始することとなった。2019年に42名の尿検査を行い、8-OHdGを測定した。2020年から、COVID-19流行による中国への渡航も中国側共同研究者のフィールド訪問もできず、COVID-19の感染消息を待つこととなった。
2021年に実施予定のフィールド調査がCOVID-19流行による中国の渡航規制および国内での移動規制により実施困難となり、2022年に再度延期して実施を試みたが、中国での規制が緩和されず実施に至らなかった。最終年度である事からこれ以上の研究費による調査研究を断念せざるを得ないと判断し、今まで集積したデータでのまとめを行うとともに、国内の学会での情報交換および共同研究者との打合せ、将来的に海外共同研究者の次世代グループへの支援の在り方を検討し諸準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2019年末に発生したCOVID-19により2019年3月に計画した中国訪問による研究打ち合わせが不可能となって以来、研究期間延長によりCOVID-19の終息を待ってのフィールド調査を計画してきたが、日本側研究者の中国訪問が叶わなかっただけでなく、中国側共同研究者によるフィールド訪問も、研究期間の最終年度である2022年までかなわなかった。
皮膚発癌(ボーエン病含む)の例数を集積できなかったため、所期の目的の発癌に関与する要因御検討まではできなかったため、2019年までに得られた症例についての症例検討の報告をする事となり成果をまとめている。将来的に、中国側共同研究者の次世代スタッフによる研究を期待し、準備と引継ぎについても検討している、

今後の研究の推進方策

繰越の承認を受けて実施した令和2年度補助事業であるが、中国の新型コロナウイルス感染症時の状況と中国政府方針により、現場、特に海外からの調査団によるフィールド調査は実現が難しかった。今後の感染状況の終息状況にもよるが、中国側共同研究者グループのみでの現地調査の在り方について、検討する事としたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] 中国医科大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      中国医科大学

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi