研究実績の概要 |
実関数f: R^n -> Rが線形かどうかを検査する定数時間アルゴリズムの構築に取り組み、その成果が[Fleming and Yoshida, 11th Innovations in Theoretical Computer Science (ITCS 2020)]に採択された。検査においては関数間の距離を定義する必要があるが、定義域が有限体の時とは異なり、R^n上の一様分布は定義することができない。そこで最初はn次元のガウシアンを用いて距離を定義し、その上での検査アルゴリズムを与えた。その後に、このアルゴリズムをサブルーチンとして用いることで、任意のR^n上の分布を用いた距離に対するアルゴリズムに拡張できることを示した。更にこの成果を拡張し、与えられた実関数f: R^n -> Rが次数dの多項式かどうかを検査する定数時間アルゴリズムの構築に取り組んでいる(dは定数)。
次に回帰における基本的な手法であるガウス過程回帰に対する定数時間アルゴリズムの解析を行い、その成果が[Hayashi, Imaizumi, and Yoshida, 23rd International Conference on Artificial Intelligence and Statistics (AISTATS 2020)]に採択された。ガウス過程回帰は正確に解くには逆行列を計算する必要があり計算量が大きい。そこで計算量を改善するための様々な手法が提案されている。本研究では特にサブサンプリングと呼ばれる計算量を定数にする手法について、精度の理論的評価を行った。
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