定数時間アルゴリズムとは、判定問題や最適化問題を入力サイズに依らない定数時間で近似的に解く枠組みである。これまで多くの離散的な対象、例えばグラフや文字列などに対する定数時間アルゴリズムは研究されていたが、連続的な対象、例えば実関数、実数上の行列・テンソル、ユークリッド空間上の確率分布など、に対する定数時間アルゴリズムの研究は限定的であった。本研究課題ではこれらの連続的な対象に取り組み、二次関数最小化、実関数が線形関数かや低次の多項式かの判定、テンソルのタッカー分解、ガウス過程回帰、微分不能な確率分布の確率密度推定を行う定数時間アルゴリズムを構築することに成功した。
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