研究課題/領域番号 |
17H04686
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
青砥 隆仁 筑波大学, システム情報系, 助教 (00785462)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | コンピュテーショナルフォトグラフィ / 物性光変換 / コンピュータビジョン / コンピュータグラフィックス |
研究実績の概要 |
本年度は物性変換理論に必要不可欠な光路長を計測するデバイスとして時空間相関イメージングと呼ぶべき方法を提案した。これは従来の距離計測技術が単一の理論や装置パーツを深化させ、より高精度な計測を可能にしようとするのに対し、提案する時空間相関イメージングは、二つの理論の融合により既存の手法と同程度の精度を維持しつつ、計測時間が減るという枠組みである。具体的には時間相関イメージングも空間相関イメージングも繰り返しの不定性が存在するが、その二種類の繰り替えしの不定性は距離に対して前者が周期的、後者が非周期的に繰り返すことに着目し、時間相関イメージングと空間相関イメージングを同時に行い、距離推定を行うことにより片一方の距離計測精度を維持しつつ、長距離を計測するというもう一方の特徴を同時に達成するものである。また、従来は不定性の観点から原理上、両手法共に低周波から高周波までの計測を必要とする。しかしながら提案する手法は、時間相関イメージング・空間相関イメージングの繰り返しが距離によって異なることを利用することで、共に高周波数のみの計測を行うだけで繰り返しの不定性を解消することが可能である。計測可能な範囲と計測可能な精度に関しては、視差と光源の周波数の組み合わせによって決定される。また、両計測可能な範囲を同一範囲に設定した場合、物性の変化に対して時間相関イメージングと空間相関イメージングの間で距離計測間違いの特徴が異なるという知見も得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
物性変化に対して、その変化量を与える対象と方法についてはこれまでの研究で対象を絞っている。また対象に特化した計測装置の開発も行えており、汎用デバイスの開発も本年度内に行えたため、様々なパラメータを変化させながら計測することが容易になったため。
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今後の研究の推進方策 |
これまでとは異なる理論の計測手法を開発することで計測距離の間違え方が異なるという知見とこれまでと同等の精度をこれまでより少ない撮影枚数で計測可能にした。本研究成果をもとに、対象物体の物性変化を計測していくことで本研究課題の円滑な遂行を目指す。
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