研究実績の概要 |
COVID-19による影響による年度延長を行った。 光学シースルー頭部搭載型ディスプレイ(Optical See-Through Head-Mounted Display, OST-HMD)を用いた拡張現実感(AR)応用において、視覚特性適応画像処を用いた視覚の拡張技術の実現に向けて、前年度と今年度は下記の進捗があった。
【超高精度空間校正手法&視覚特性の推定】■光学シースルーディスプレイにおいて、視点位置による映像の歪みを補正する、空間校正問題が知られている。この歪みは非線形であるためモデル化が難しかった。この問題を解決するため、ニューラルネットワークを活用して視点位置カメラによって収集した歪みデータから新しい視点位置における光学歪みを推定する手法を提案した。■両眼の網膜投影ディスプレイを用いた際に3Dヴァーチャル映像を表示した際のユーザーの奥行き知覚に関する初めての調査を行った。今回の結果は、拡張現実(AR)におけるユーザーの知覚に関する網膜投影ディスプレイの利点を初めて明らかにし、RPDが正確な距離知覚を必要とするARアプリケーションにとって有望な技術であることを示唆した。 ■また【視覚適応情報処理】に関連して、ドローン等の自律的な移動体が存在する環境において、ARディスプレイを用いて映像を重畳することで、人とドローンのhuman-robot comfortを制御する手法を提案した。 研究成果はARに関するトップ国際会議の一つである、IEEE ISMAR 2020にてロングペーパー1本、ISMAR 2019にてポスター論文2本として発表された。
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