研究課題/領域番号 |
17H04710
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
田村 岳史 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (40451413)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 南極 / 氷床-海氷-海洋相互作用 / 定着氷 / 氷床・棚氷融解 |
研究成果の概要 |
1990-92年及び2016-18年にリュツォ・ホルム(LH)湾の広域で実施された海洋観測のデータをもとに、氷河と海洋の相互作用という新たな観点で解析を行った。沖合から流入した温暖な周極深層水は、主にLH湾の海底峡谷に沿って白瀬氷河末端域へと流入し、氷河底面を融解させる、周極深層水は底面融解水と混合して変質し、氷河下の亜表層から北向きに流出する、という一連の白瀬氷河と海洋の相互作用が示唆された。
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自由記述の分野 |
極域海洋学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、日本として初めて、海洋による南極氷床の融解プロセスを示した観測研究成果であるとともに、西南極と比べて圧倒的に知見が乏しい東南極における氷床質量変動の理解向上に貢献すると期待される。また、南極沿岸域を網羅的に観測することは現実的に不可能な中、沖合循環と氷床の位置関係で融解強度が決定されることを示唆した本研究の成果は、東南極沿岸域における優先的な観測域の決定にも貢献すると考えらる。
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