本研究では、環境中の不均一固相を対象として、そこでの有機ハロゲン化合物の熱化学的生成の「共通機構」提示を目的とした。 (i) 金属による生成促進の共通機構、および(ii) 炭素のハロゲン化:塩素と臭素の共通性、が本研究の仮説である。金属銅に着目したモデル研究の結果、塩素と臭素のハロゲン間で共通した炭素のハロゲン化機構を明らかにした。モデル系の知見と比較するために、都市ごみ野焼きサイト(ザンビア)やe-waste野焼きサイト(ガーナ)で実試料を系統的に収集した。実試料より得られたデータを用い仮説検証に取り組んだ。発展的な内容として、有機ハロゲン総量の定量評価系の開発およびその応用が挙げられる。
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