本研究では、高品質な機能性食品の開発を目指し、独自の非晶質処方で開発したクルクミンをモデルに、「物性-動態-活性/安全性」の多角的連関解析手法の有用性を評価した。その結果、非晶質クルクミンは市販製剤に比較しても、特に肝臓に組織分布量が多いことが明らかとなった。また、非晶質クルクミンは、肝臓中で、PPARαを活性化させ、β酸化を亢進させることで、肝臓で合成・貯蔵されるトリグリセリドを低下させる効能を有していることを示した。 以上、本研究から、動態に基づいた生体応答解析の重要性が提示でき、今後、本手法を活用することで、高品質な機能性食品が数多く開発されることを期待する。
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