研究課題
若手研究(A)
本研究では、市販の音響センサを用いた筋音の計測を通じて、筋音と筋質の関係の検証を行った。また並行して、簡便に筋音を計測するためのフィルム型MEMS筋音センサの作製を行った。また、他者との筋音計測を行うにあたって、電気刺激による筋収縮が、電気刺激の電圧値や周波数等で規定でき、再現性良く筋収縮を誘発できることに着目した「アクティブ筋音計測」という筋質計測手法を開発した。この手法を用いることで、筋収縮速度や筋疲労など、様々な筋肉の特性が評価できることが明らかになった。
センシングシステム
本研究により、今までの筋電計測法や、筋音計測法ではわからなかった、筋繊維の損傷や回復の状況、速筋や遅筋など筋肉の質に関する情報、筋肉の凝りや疲労などの定量的な評価が進む。また、筋音計測デバイスはMEMSによりウェアラブルなサイズにまで小型化され、センサを設置したまま、被験者に負担をかけずに筋活動状況を計測することが可能となり、スポーツ中の競技者の詳細な筋肉の情報をリアルタイムに取得することにより、新しい観点からの運動解析が促進され、オリンピックに向けた競技力の向上にも貢献できると考える。