研究課題/領域番号 |
17H04753
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤井 直人 筑波大学, 体育系, 助教 (00796451)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | シグナル伝達 / 熱放散 / トレーニング / 薬理学 / 循環調節 |
研究実績の概要 |
本研究では、COX-1、COX-2、ニコチン受容体、TRPV4チャネルが、体温上昇時の皮膚血管及び発汗反応に及ぼす影響について検討することを目的として3つの実験を行った。3つの実験ともに、被験者は10名程度の健康な男女で、前腕2-4部位に、マイクロダイアリシスのチューブを挿入した。マイクロダイアリシス処置部において、皮膚血流量と発汗量 を測定した。被験者は、水循環スーツを着用し、スーツ内に温水 (42-50℃)を循環させることで体温を上昇させた。深部体温は、約1℃上昇させた。
実験1では、前腕3か所のマイクロダイアリシスに、以下の薬品をそれぞれ連続投与した:①リンガー溶液、②10 mM ketorolac、③150uM celecoxib。実験2では、前腕2か所のマイクロダイアリシスに、以下の薬品をそれぞれ連続投与した:①リンガー溶液、② 500uM hexamethonium。実験3では、前腕4か所のマイクロダイアリシスに、以下の薬品をそれぞれ連続投与した:①リンガー溶液、②5% DMSO、②200μM HC067047、④125μM GSK2193874
実験1より、COX-1、COX-2両方ともに運動時の発汗反応に影響することが明らかとなった。その成果は、すでにPhysiological Reportに掲載されている (DOI: 10.14814/phy2.13844)。実験2、3では、体温上昇時の皮膚血管、発汗反応にTRPV4チャネルとニコチン受容体は関与しないことが示唆された。また、関連する研究として、発汗、皮膚血管反応に及ぼすTRPV4チャネルの影響に関する薬理的研究を行い、現在European Journal of Pharmacologyにてリバイズ中である (Manuscript ID: EJP-49855)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
予定通り実験を終え、さらに関連する実験も追加で行うことができた。さらに、関連する研究として熱放散反応に及ぼす加齢の影響に関する論文も掲載が決まるなど、当初の計画以上のスピードで研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、カルシウム依存性塩素チャネル、ナトリウムポンプが体温上昇時の皮膚血管、発汗反応に及ぼす影響を検討する。
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