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2017 年度 実績報告書

心理学的要因が退職に伴う高齢夫婦の健康変化に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 17H04757
研究機関神戸大学

研究代表者

原田 和弘  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 特命助教 (50707875)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード人間生活環境 / 行動学 / 老化 / 社会系心理学 / 地理情報システム(GIS)
研究実績の概要

本研究の目的は、どのような心理学的要因が、退職に伴う高齢夫婦の生活習慣・健康状態の変化に影響を及ぼしているのかを明らかにすることである。本研究は、高齢期の退職の健康影響の解明という学術的課題を大きく進めるものであり、本研究の知見から、退職という転機を高齢者夫婦の健康増進の好機とするための方策を示唆できる。
平成29年度は、主要な実施事項として、縦断調査の事前調査(郵送法)を行った。事前調査は、神戸市灘区に居住する、平成29年4月1日時点で64歳、69歳、74歳の男性全員2204名と、男性と年齢が前後10歳以内の配偶者1516名を対象(男女合計で3720名)とし、該当者を同区の住民基本台帳より抽出した。彼らに対して、健康状態、生活習慣、生活習慣や健康状態に影響する可能性のある心理学的要因、基本属性などを質問する調査票を郵送した。その結果、1784名から回答が得られた。回答者の内訳は、男性1074名、女性710名であり、男女ともに回答が得られた夫婦は612組であった。また、一部の男性に対しては、活動量計(3軸加速度計)による座位行動・身体活動量の詳細な測定を依頼し、計95名から協力が得られた。現在、生活習慣や健康状態に関連する心理学的要因や、夫婦間の生活習慣・健康状態の一致状況に関する横断的な解析を進めているところである。
平成29年度には、この縦断調査の事前調査の他に、本研究の予備調査(平成28年度に実施)の1年後追跡調査も行った。予備調査のデータベースを解析した結果、就業・家事時間が減少すると、運動時間は増えるものの、生活活動を含めた総身体活動量は減少すること、仕事を行わない日においては、外出時間が長いほど総身体活動量も多いことなどが明らかとなった。これらの予備調査の結果を、論文投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「研究実績の概要」で記載した通り、平成29年度の主要な実施事項である縦断調査の事前調査を、無事に終了できたため。

今後の研究の推進方策

当初計画通りに研究を進める。具体的には、縦断研究として、神戸市灘区で実施した事前調査の追跡調査(平成30年度に1年後の追跡、平成32年度に3年後の追跡)を行う。また、関係機関と連携し、介入研究を行うための具体的な準備を進める。準備が整い次第、介入研究に着手する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 外向性が運動ソーシャルサポートと運動行動との関連に及ぼす影響2017

    • 著者名/発表者名
      原田 和弘、増本 康平、近藤 徳彦
    • 雑誌名

      日本健康教育学会誌

      巻: 25 ページ: 258~268

    • DOI

      10.11260/kenkokyoiku.25.258

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高齢者における客観的に測定された外出時間の変化と身体・心理・認知機能の変化との関連2017

    • 著者名/発表者名
      原田和弘, 李相侖, 李成喆, 裵成琉, 原田健次, 島田裕之
    • 学会等名
      第72回日本体力医学会大会

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公開日: 2018-12-17  

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