研究課題/領域番号 |
17H04770
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
柳下 惠美 早稲田大学, リサーチイノベーションセンター, 准教授(任期付) (10757256)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アメリカ / ヨーロッパ / 20世紀 / 芸術家 / 舞踊家 / 公演活動 / 舞踊学校 / 教育 |
研究実績の概要 |
2019年度は、当初の計画通り20世紀前半に活躍したエミール・ジャック=ダルクローズ、マリー・ヴィグマン、ルドルフ・ラバンの国際的公演活動、彼らの舞踊学校とそこで施された教育に関する一次史料・関連史料の閲覧収集に着手し、調査研究・分析を行った。 具体的には、一次史料(書籍を含む)を入手する傍ら、アメリカのニューヨーク公共図書館、ポルトガル(リスボン)の国立図書館、フランス(パリ)の国立図書館、スイス(ジュネーヴ)のダルクローズ学院のアーカイヴ、イタリア(フィレンツェ)のヴィラ・バルディニ、ドイツ(ベルリン)の芸術アカデミーのアーカイヴなどを訪問し、研究対象に関する一次史料の閲覧収集と調査分析を行うことで舞踊形成、舞踊教育、相互交流について新たな知見を得ることができた。とくにジュネーヴのダルクローズ学院ではダルクローズの末裔に面会し、ダルクローズと日本人舞踊家についてインタヴューを行い、パリでは芸術監督・振付家として有名なカロリン・カールソンに面会し、20世紀に活躍した舞踊家・芸術家についてインタヴューを行った。研究実績としては、ポルトガル(リスボン)で開催された国際学会において"The Extensive Connection between Isadora Duncan and Artists in Other Disciplines"という題目で主にイザドラ・ダンカンと同時代に活躍した芸術家との発展的な相互関係について学術的観点から研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ニューヨーク公共図書館、ダルクローズ学院、フランス国立図書館などを訪問し、エミール・ジャック=ダルクローズ、マリー・ヴィグマンに関する一次史料(書籍を含む)の収集に努めた。また昨年度から本研究において、本研究の原点であるイザドラ・ダンカンについてさらに考察を深める必要性を感じたため、リスボンで開催された国際学会でイザドラ・ダンカンと同時代の芸術家との相互関係に関する発表を行った。 しかし、3月初旬にコロナウイルスの感染状況により海外出張が実施できなかったため、ルドルフ・ラバンに関しては十分な研究を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
昨年同様、イザドラ・ダンカン、また彼女と関わりのあった芸術家・舞踊家について、さらなる考察の必要性から本研究を継続する。しかし、とくに今年度予定している海外での現地調査およびシンポジウムに関しては、今後もコロナウイルスの状況を見ながら、適宜工夫して本研究を遂行する。
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