固体の高強度電場下における極端な非線形応答を探索した。中赤外のスペクトル領域において高強度フェムト秒レーザーを開発し、固体内で10 MV/cm以上の電界を非破壊的に印加することに成功した。その結果、固体内の電子応答は極端に非線形な応答を示し、紫外にわたる高次高調波と呼ばれる、レーザーの周波数の整数倍となる放射が観測された。この放射を偏光分解することにより、固体内のバンド曲率が計測できることを見出した。その他にも、高次高調波発生における選択側の世界で初めての実証や反射高調波の観測からの高強度中赤外光パルスの伝搬効果について研究成果を挙げた。
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