初期宇宙では銀河やブラックホールなどのもととなる水素ガスは宇宙網と呼ばれる網の目構造のパイプの中を通って、網の目の結び目に向かって流れ込んでいると考えられており、その性質を調べることが天体形成の謎を解明するための鍵となる。我々は、すばる望遠鏡、アルマ望遠鏡を含む世界中の巨大望遠鏡群を使って、世界で初めて、形成期の銀河を繋ぐガスネットワーク構造の観測に成功した。さらに、すばる望遠鏡の超広視野カメラ用に製作した特注光学フィルターを使って、より広範囲でガスネットワークを観測して、銀河が形成される時代の宇宙における宇宙網の地図作成を進める。
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