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2017 年度 実績報告書

不安定核ビームと直接反応を用いた核分裂機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17H04843
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

笹野 匡紀  国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 研究員 (10515802)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード核分裂
研究実績の概要

本研究では、不安定核の核分裂障壁を導出し、それと同時に核分裂後の分裂片の測定を行うことが目的である。分裂後の測定片の測定に関しては、SAMURAI磁気スペクトロメーターを用いる。核分裂障壁の測定に関しては、逆運動学(p,2p)反応測定セットアップの開発を行った。このセットアップでは、(p,2p)反応から出射する2個の陽子をSi検出器において、検出する。また、プラスチックシンチレーターからなるTOF検出器で飛行時間を測り、運動エネルギーを導出する。このセットアップで最も重要なパートは、シリコントラッカーに用いるシリコン検出器である。このシリコン検出器内を通り抜ける際の陽子の角度ストラグリング効果が最終的な励起エネルギースペクトルの分解能を決定するため、その効果を低減することが当該年度の主な目的であった。このため、これまで100umであったSi検出器のチップを使っていた。新たに50 um厚シリコンストリップ検出器の作成を行った。この際、陽子の立体角をカバーするために、十分な面積を薄くすることに成功した。計算値としては、角度ストラグリングの効果を0.8mrに抑えることができると見積もっている。このことにより、Si検出器起源のエネルギー分解能の悪化を240keVに抑えることができると見積もっている。このことにより、逆運動学(p,2p)反応測定を行った際に必要なエネルギー分解能である1 MeV(in sigma)が得られる見込みがった。核分裂後の分裂片の測定に関しては、大きな進展はなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

逆運動学(p,2p)反応測定を行った際に必要なエネルギー分解能である1 MeV(in sigma)が得られる見込みがったため。

今後の研究の推進方策

本研究では、不安定核の核分裂障壁を導出し、それと同時に核分裂後の分裂片の測定を行うことが目的である。分裂後の測定片の測定に関しては、SAMURAI磁気スペクトロメーターを用いる。

本年度、逆運動学(p,2p)反応測定を行った際に必要なエネルギー分解能である1 MeV(in sigma)が得られる見込みがった。しかしながら、新しく作成したSiのチップを読みだすとための電子回路などの実装がまだ済んでおらず、この点を解決する必要がある。

方策としては、共同実験者であるミュンヘン工科大学との共同作業により、実装を行いたいと考えている。

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公開日: 2019-12-27  

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