単分散の脂肪族ポリケトンを基盤として、柔軟な化合物の構造と機能の相関を明確にしながら、発光性材料や金属-有機構造体など様々な有機機能性材料を開発することに成功した。合成面では最大で炭素鎖が100にもおよぶ単分散ポリケトンの単離にも成功した。さらに、X線回折を使ってポリマーと小分子の固相配列における境界線が比較的小さなオリゴマー領域にあることも見いだした。ポリケトンは構造柔軟性と変換反応の多様性を合わせ持つ化合物群として、構造有機化学および材料開発の分野に新しい研究ターゲットをもたらしたと言える。
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