研究課題/領域番号 |
17H04877
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京大学 (2020-2022) 北海道大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
岩井 智弘 東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (30610729)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 第一周期遷移金属 / 不均一系触媒 / 均一系触媒 / ホスフィン / ビピリジン / カップリング |
研究成果の概要 |
第一周期遷移金属の有機合成への高度利用を目的として、固体や分子の特性を活かした反応場設計に基づく高活性触媒の開発に取り組んだ。選択的な金属モノキレート配位を特徴とするポリスチレン架橋ビスホスフィン PS-DPPBz からなる不均一系ニッケル触媒を用いて、塩化アリールとアルキルリチウムとの高効率カップリングや、アリールカルバメートの脱炭酸を経る新規アニリン合成法を開発した。また、ニッケル触媒一電子移動型カップリングを促進するダンベル型ビピリジン配位子を新たに設計・合成し、臭化アリールと臭化アルキルとの交差求電子剤カップリングでその有効性が示された。
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自由記述の分野 |
有機合成化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一周期遷移金属は地球上に豊富に存在することから、環境調和型有機合成の観点で魅力的であるが、凝集や不均化によって失活しやすく、その利用には制限があった。本研究では、固体や分子の特性を活かした反応場設計に基づく第一周期遷移金属触媒の高活性化を達成し、既存系を凌駕する高効率反応や新規分子変換反応の開発に成功した。本成果は、物質生産技術の基礎となる有機合成化学・触媒化学分野の一層の発展に寄与するものである。
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