機械機器の性能劣化の75%を占める表面・接触面の劣化改善に寄与する低摩擦材料の開発は、消費型から循環型への社会移行において重要な課題である。本研究では低摩擦材料として期待される濃厚ポリマーブラシ(CPB)の課題であった耐久性の向上にあたり、自己偏析を利用して潤滑層表面だけでなく内部からループ型CPBを形成する技術開発を検討した。 結果、ABA型トリブロックコポリマーPBMA-PEG-PBMAをPBMA基材に導入することでグリセロール水溶液中で顕著に摩擦係数が減少し、かつ耐久性が向上することを見出した。本設計はイオン液体系においても機能したことから高温・真空などにも適用可能と期待される。
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