温室効果ガスの一つであるSF6の使用量を減らすために、世界中の電力機器メーカは、SF6ガス使用量を減らしたコンパクト電力機器の開発を進めている。しかしながら、従来材料を用いたコンパクト設計には限界がある。この問題を解決するために、ナノカプセルコンポジット絶縁材料を新規開発し、これを用いて、ガス絶縁開閉装置を小型化できる可能性と、電力ケーブルの送電損失をも低減する可能性があることを示したことに意義がある。 さらにナノカプセルを用いて、原理上放電を形成しにくいナノサイズ空孔のみを導入することで、空孔の持つ低誘電性を積極的に電力用絶縁材料に利用する研究を行ったことにも学術的意義がある。
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