研究課題
若手研究(A)
ニオブ酸リチウム(LN)結晶に切削加工を適用し、強い光閉じ込めを可能とするLNOI光導波路を作製し、これをSiプラットフォーム上へ常温接合し集積化することに成功した。LN結晶の導波路切削加工条件の明確化を行い、低損失LNOI(直線・曲げ・マイクロリング型)作製を実証した。また、表面活性化接合法というアプローチから新しい常温接合技術の開発を行い、熱膨張係数が一桁異なるSi上へのLNOI光導波路集積・実装を実現した。
光実装・集積
本研究成果により、光通信等の幅広い分野で利用されるニオブ酸リチウム(LN)光デバイスの大幅な小型・低消費電力・高効率化とともにこれを常温接合することでSiプラットフォーム上への集積・実装の道を拓いた。LN高速光変調器に展開した場合、将来のLSIチップ間・内の大容量・低消費電力データ伝送に役立つ可能性があり、電子機器の性能向上に繋がる。また、提案する導波路切削加工の確立と常温接合のメカニズム解明は学術的な意義のみならず、将来の広範なマイクロデバイス基盤製造技術としての展開も期待できる。