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2018 年度 実績報告書

霊長類脳の2光子カルシウムイメージングで解明する運動学習の記憶機構

研究課題

研究課題/領域番号 17H04982
研究機関東京大学

研究代表者

正水 芳人  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90608530)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード2光子カルシウムイメージング / マーモセット
研究実績の概要

大脳新皮質は、哺乳類のみに存在する大脳の表面を覆う領域で、多くの認知機能に関わる。6層構造からなる大脳新皮質は、各層の神経細胞が異なる入出力を持ち、学習・記憶が関与する認知課題をおこなう際には、様々な脳領域とネットワークを形成し、情報処理をおこなう。これまでの研究で、報酬をともなう運動学習の記憶過程における、げっ歯類のマウス大脳新皮質の神経基盤を、in vivo 2光子カルシウムイメージングで明らかにした。本研究では、小型霊長類のコモンマーモセットを対象として、運動学習の神経基盤の解明を目指す。2018年度は、霊長類マーモセットの大脳新皮質で、運動課題中の多細胞活動を in vivo 2光子光子カルシウムイメージングで長期間・同時計測することに成功し、論文報告した。具体的には、まずは、マーモセットのための手で道具を操作する運動課題用装置と新規の訓練方法を開発し、マーモセットが手を使ってうまく運動課題を習得できる事を実証した。次に、in vivo 2光子カルシウムイメージングで、運動課題中の多くの脳神経細胞の活動を、長期間・同時計測することに成功した。このように運動課題中のマーモセットで in vivo 2子カルシウムイメージングによる神経活動の計測が可能なったことで、今後、霊長類脳における様々な認知・行動に関わる神経細胞の活動やその空間分布を1細胞レベルで解析することができるようになることを示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

霊長類コモンマーモセットの大脳新皮質で運動課題中の多細胞活動を in vivo 2 光子カルシウムイメージングで長期間・同時計測することに成功し、論文報告したため。

今後の研究の推進方策

運動学習課題実行時の in vivo カルシウムイメージングをおこなう。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Two-photon imaging of neuronal activity in motor cortex of marmosets during upper-limb movement tasks2018

    • 著者名/発表者名
      Ebina Teppei #、Masamizu Yoshito #、Tanaka Yasuhiro R.、Watakabe Akiya、Hirakawa Reiko、Hirayama Yuka、Hira Riichiro、Terada Shin-Ichiro、Koketsu Daisuke、Hikosaka Kazuo、Mizukami Hiroaki、Nambu Atsushi、Sasaki Erika、Yamamori Tetsuo、Matsuzaki Masanori (#equal contribution)
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 9 ページ: 1-16

    • DOI

      10.1038/s41467-018-04286-6

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Two-photon imaging of neuronal activity in motor cortex of marmosets during upper-limb movement tasks.2018

    • 著者名/発表者名
      正水 芳人
    • 学会等名
      第41回日本神経科学大会
  • [図書] マーモセットラボマニュアル、6.2 2光子顕微鏡を用いた脳のin vivoカルシウムイメージング2018

    • 著者名/発表者名
      正水 芳人、松崎 政紀
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      アドスリー
    • ISBN
      978-4-904419-78-6

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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