本研究では、骨髄異形成症候群のクローン構造の継時的変化を評価し、臨床判断に有用な分子マーカーを同定することを目的とした。 ARID2の異常を骨髄異形成症候群の約1%の症例に同定し、ARID2異常と巨核球異形成との関連を明らかにした。造血器腫瘍再発モデルとして連続的にMLL/AF9陽性マウス白血病細胞をマウスに移植し、新規標的としてGNB2変異を同定した。スプライシング因子変異より生じるスプライシング異常に関して網羅的に解析し、その標的を同定した。更に、予後不良であるTP53変異陽性例では、一時的ではあるがDNAメチル化阻害剤に対する治療反応性が良好なことを明らかにした。
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