研究課題/領域番号 |
17H05021
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護科学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
荒添 貴之 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 助教 (40749975)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | イネいもち病菌 / ゲノム編集 / ゲノム進化 / 病原性変異 / 感染生理 / ゲノム再編成 / ゲノムワイド遺伝子機能解析 |
研究成果の概要 |
イネに重要病害を引き起こすイネいもち病菌は,薬剤耐性菌の出現や抵抗性品種に対する新たな病原性の獲得が大きな問題となっている。本研究では,ゲノム編集技術を基盤とした病原性変異の人為的誘導法と超高速遺伝子機能解析法を開発し,いもち病菌の変異機構と感染生理機構とを統合して理解することを試みた。 ゲノム編集技術を用い,本菌の病原性変異を人為的に再現・誘導することに成功し,本菌のゲノム再編成 (ゲノム全体の変異) があらゆるストレス環境下で誘発されることを示した。 新たな超高速遺伝子破壊法を確立し,本菌のストレス応答・ゲノム再編成機構に関わる様々なシグナル伝達機構を明らかにした。
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自由記述の分野 |
植物保護科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
“植物 (人) と病原菌のいたちごっこ”は今現在も続いており,作物の安定生産には「病原菌がどのようなメカニズムで植物に感染 (相互作用) するのか」,「病原菌がいつ・どこで・どのように進化 (変異) するのか」を理解することが必要不可欠です。本研究成果は,従来の防除法として見落とされていた病原菌の変異メカニズムとその抑制という新たな防除法確立の一助となると考えられる。新たに開発したゲノム編集技術とその関連技術は,植物病原菌や他の糸状菌 (カビ) のゲノム機能解析や有用微生物の育種を大幅に加速させる可能性を有する。
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