本研究は、電磁波を用いて効果的に触媒反応を駆動し、バイオマス変換反応を促進する方法論を確立した。従来のマイクロ波装置は発振周波数が2.45GHzに限られてきたが、物質の誘電特性は周波数に依存して大きく変化する。そこで、電解質の触媒が高周波帯域に電磁波吸収を示すことに着目して、新たに高周波化学反応装置群を開発した。本装置を用いて、高周波によって特異的に反応が促進されることを実証した。さらに、本装置はバイオマス変換反応のみならず、様々な化学プロセスにも応用可能であった。これらの電磁波駆動化学反応は、太陽光や風力などをもとに駆動する、再生可能エネルギー時代に新化学プロセスとして期待される。
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