現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.全シス置換シクロプロパン含有天然物に関して:まず非典型ストリゴラクトンavenaolの全合成を完成し、論文として発表した(Nat. Commun. 2017, 8, 674)。続いて、本合成戦略を発展させて、抗リューシュマニア活性を有するshagene Bのラセミ全合成を完成した。これについても世界に先駆けた成果である。 2.Daphniyunnine類の全合成研究に関して:[5+2]付加環化反応を鍵としてABCDE環部を有する5環性化合物の合成に成功した。また、大量合成を可能とするために、Diels-Alder反応を鍵としたACD環部の構築を鍵とする短工程合成法を開発した。さらにこれまでの経路を用いて中間体を合成し、B環部はPd触媒を用いたヨウ化ビニルとエノラートのカップリングで構築できることを明らかにした。 3.多置換シクロプロパンの開環を鍵としたオクタヒドロキノリンおよびデカヒドロキノリンの新規合成法を開発した(Org. Lett. 2017, 19, 4762)。
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