わが国の慢性腎臓病(CKD)患者は年々増加傾向で、CKDは新たな「国民病」とも言われている。CKDになると腎臓でのリン調節機構の破綻による高リン血症や異常なFGF23の上昇が、骨病変・血管石灰化等の骨ミネラル代謝異常(CKD-MBD)や筋萎縮・脂肪減少等のタンパク質-エネルギー障害(CKD-PEW)への発展に寄与することが考えられている。本研究成果は、CKD発症・進行だけでなく、CKDに付随して起こる様々な障害の理解につながり、CKDの新規予防・治療法確立にとって大きな一歩となった。また、エピゲノム変化に関しては未だ不明な点が多く、本研究成果がエピゲノム研究発展の一助となることが期待される。
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