前年度までの解析から損傷リソソーム修復時、オートファジーと協調した新規のTFEB制御メカニズムの存在が示唆されていた。本年度はTFEB結合パートナーの候補因子の機能解析を進めることにより、オートファジーとTFEBによる協調的リソソーム損傷修復機構のメカニズム解明を試みた。その結果TFEBの活性化に寄与する新規のメカニズムを解明しつつある。またリソソーム損傷に起因するいくつかのマウス病態モデルを用いてTFEBのin vivoでの機能解析を行った結果、TFEBによるリソソーム修復が病態の悪化を防いでいるという結果を得ることができた。本年度はこれらの解析をさらに進め、論文を投稿する予定である。さらに線虫を用いた解析も新たに導入し、老化過程でのリソソーム恒常性維持にTFEBやオートファジーが関与している結果を得つつあり、新たな発展が見込まれる。
|