研究課題/領域番号 |
17H05108
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小澤 未緒 広島大学, 医系科学研究科(保), 准教授 (80611318)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | eラーニング / NICU / 看護師 / 痛み / 継続教育 / 新生児 / 動画教材 |
研究実績の概要 |
新生児の痛みの測定とアセスメントを自己学習するためのeラーニング教材(e-Pain Management of Neonates: e-PMaN )の効果を検証するために、全国7施設のNICUに所属する看護師を対象に前後比較試験(パイロットスタディ)を実施した。リクルート書類は送付し、応募者のエントリー、プレテスト、ポストテストはいずれもインターネットを介して実施した。8月にリクルートを開始し169名の研究参加の応募があった。そのうち9月に実施したプレテストを提出したのは115名であり、約1ヶ月間、e-PMaNで学習できる権限を付与した。11月に実施したポストテストも提出した参加者は52名であった。e-PMaNで自己学習した程度を0~10で自己評価したところ、52名中、約半数の参加者が8以上と評価し(高学習群)、残りの半数が3以下と評価した(低学習群)。プレテストの得点を共変量とする共分散分析を用いて高学習群と低学習群で学習効果を比較したところ、高学習群は低学習群と比較して有意にポストテストの得点が高かった。この結果から、開発したeラーニングで十分に学習した看護師は、新生児の痛みの測定とアセスメントに関する知識と測定能力を得ることができることが示唆された。この結果を受けて、現在は全国の新生児集中ケア認定看護師を対象とした無作為化比較試験を実施し、e-PMaNの学習効果について検証中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究実施計画は、前後比較研究の対象者リクルートおよびデータ収集、データ解析を主な計画としていたが、予定通り遂行できたため。
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今後の研究の推進方策 |
1. 現在実施中の無作為化比較試験:データ収集を10月末に終了し、データベース作成および解析にて結果が得られ次第、公表していく。 2. eラーニング教材(e-Pain Management of Neonates: e-PMaN )の改修:ユーザー評価およびサーバー変更に伴い、システム改修を行い、教材を完成させる。
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