研究課題
新生児は痛みを言葉で表現できないため、新生児の痛みの予防や緩和を適切に実施するためには他者による適切な痛みの評価が必要です。しかし、信頼性・妥当性が検証された痛みのスケールを導入して痛みを評価している施設は、国内外ともに限られています。また、わが国には新生児の痛みのスケールのトレーニングプログラムがないことから、スケールを導入したとしても、使用しているスケールで正しく痛みを測定できているかを確認する手段がありません。この課題を解決していくためには、まず痛みのスケールを利用する医療者が共通の教材を用いて自己学習できる仕組みを作る必要があります。しかし、日本では痛みの測定やアセスメントに特化したeラーニングがなく、その効果も検証されてきませんでした。本研究では、NICUに入院している新生児の痛みの測定に関する自己学習を支援するeラーニング(e-PMaN)を国内で初めて開発し、複数の施設のNICU看護師にe-PMaNを受講してもらい、e-PMaN受講前後のテスト得点の比較を行いました。本研究で開発したe-PMaNは、受講期間内であれば、いつでも対象者の都合の良い時に自分のパソコンからアクセスし、知識の習得、測定の練習、フィードバックの3つのステップで学習できます。 本研究では、e-PMaNで学習したNICU看護師は、年齢やNICU看護師の経験年数、最終学歴など背景が異なる対象者においても、受講前と比較して受講後のテスト得点は大幅に増加すること、e-PMaNで自己学習した程度が高い人は、自己学習の程度が低い人に比べて受講後のテスト得点が高いことがわかり、本教材を用いて自己学習を実際に十分にすると知識や技術が高まることが示唆されました。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Advances in Neonatal Care
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10.1097/ANC.0000000000000894
https://e-nicupain.hiroshima-u.ac.jp/pain-in-babies/
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