研究課題
2021年度は、研究目標に沿って「深化」「基盤」「実証」の3チームが連携しながら研究を進めてきた。深化チームは、双方向変換プログラムの開発支援ツールを改善するとともに、例から双方向変換の自動合成手法を提案した。また、双方向変換の非直列合成における接続点の競合を操作変換で解決する手法を提案し、接続点の初期化手法を示した。また、双方向変換言語の表現力の基準となる計算モデルの実現に向けて、妥当な双方向変換の特徴である対合関数に対する完全な計算モデルを提案した。基盤チームの研究は、分散トランザクション処理の高度化に関しては、更新操作が双方向変換を多段に渡って伝搬するピア範囲を事前に特定することで、分散トランザクション処理の高速化手法を提案し、実現した。また、統合可能なDB の自動探索に関しては、表現学習を用いることでジョイン演算可能なテーブル推薦を高速化するとともに、和集合演算可能なテーブルの自動探索に機能を一般化することに成功した。実証チームは、ライドシェアリングサービスアライアンスは自律分散システムの重要な応用例であるため、Dejimaシステムとの整合性を明確にしながらデータ統合システムのプロトタイプを実現し、その有効性を確認した。また、科学メタデータ共有や文献データ共有などの適用事例を対象とし、自律分散型データ共有・更新システムSKYの実装を行った。また、データを持つ各ピアが自律的に参加する連合学習において、データ所有者に参加のインセンティブを与える手法を提案し、自律分散的な連合学習環境における悪意のあるデータ所有者のもとでのシステムの堅牢性を確保することができた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 9件)
PVLDB
巻: 15(2) ページ: 246-258
Journal of Systems and Software
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