研究分担者 |
南部 伸孝 上智大学, 理工学部, 教授 (00249955)
阿部 理 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (00293720)
ダニエラチェ セバスチィアン 上智大学, 理工学部, 准教授 (00595754)
中川 麻悠子 東京工業大学, 地球生命研究所, 特任助教 (20647664)
ジルベルト アレキシー 東京工業大学, 理学院, 助教 (20726955)
豊田 栄 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (30313357)
山田 桂太 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (70323780)
服部 祥平 東京工業大学, 物質理工学院, 研究員 (70700152)
上野 雄一郎 東京工業大学, 理学院, 教授 (90422542)
松木 篤 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (90505728)
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研究実績の概要 |
分子は同位体の組み合わせにより多数の、未だに未開拓の同位体置換分子種(アイソトポログと総称)で構成される。環境物質のアイソトポログの自然存在度を計測して、分子の起源と履歴の情報を抽出し、各プロセスとその相互作用で決まる地球表層環境を解析する研究を推進し、PNAS, Sci Adv., Nature Geosci.誌を含む27編の原著論文、学会発表58件(招待講演11件、国際会議30件)を公表した。 代表例としては、世界の活発な研究室を主導して、N2O、CO2・炭酸塩Clumpedの国際標準の校正を行い、論文公表した。アラニンなどアミノ酸のPSIAも、Caltech、PSUに供給し、国際標準化をリードしている。1980年以降のSO2排出規制にも関らず、硫酸エアロゾルの減少が鈍化しているメカニズムを解明した。世界の船舶運航データを購入し、衛星観測などとともにコロナ禍やスエズ運河で起きた大規模座礁事故のイベントを解析することができた。 その他も好意的な改訂・査読中、投稿準備中で今後の出版を進めている。研究代表者が主宰者として2001年より日欧米で隔年開催している国際アイソトポマー会議(ISI)の第10回を2020年に東工大で開催予定であったが、令和4年度に延期せざるを得なかった。コロナ禍の状況変化による主催学会の延期のため、年度末に調整しきれず、若干、未使用額が発生した。 コロナ禍にも関らず科学的・国際的には大変、順調で、同位体効果に関するGordon Research Conferenceの欧州版であるISOTOPESからの共同開催の申し出を受諾して、2022年5月末から6月初めにスイスZurichでISOTOPESと共催する。第11回は2024年に日本開催予定である。今後もISIを含めた国際会議で同位体分子種の計測法開発と環境解析を発展的に継続して世界をリードする。
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