研究課題
本研究は、テストという観察窓のみによる評価から、学習プロセスという観察窓を教育現場が主体的に活用できる評価への刷新を狙う。システム開発班は、授業モニタリングシステム「学瞰システム」の音声認識精度を対話場面で約60%まで上げたことに加え、グループの中央に置くだけで360度動画と音声記録・配信を可能にする「学瞰レコーダー」を開発し、「遠隔授業研究」を可能にした。また授業デザイン支援システム「学譜システム」に「単元マップ」ページを追加し、小中の数理社520教材を学習指導要領解説の単元配列と結び付け、中長期的な学習デザイン・評価を可能にした。実践班は、協調学習のオンライン化・ハイブリッド化を支援するだけでなく、授業実践前の仮説生成に重点を置き実践後の仮説検証を実質化する「仮説検証型授業研究」を年間70例計4千名の教員対象に行った。授業の成否因をICTだけでなく、参加教員の詳細な観察結果も踏まえて教授支援から洗い出すことも可能にした。テスト検証班では、東大現代文入試を題材に、問題解決中の本文が消えて複写ができないことで問題文全体の読解・要素抽出・関連付けを促すの改変版CBTを開発し、従来版との比較を行った。協調学習体験の多い受検者は、改変版において自らの言葉で再構成した記述回答を行えることがわかった。この他群との違いは従来版では捉え難く、能動的再構成の読解力が評価可能なことを示唆した。小中高大連携班では、小中高生が先端知に触れるワークショップの実施に加え、各自治体で協調学習の授業から4~10年後にそれを想起できるかをインタビューする超長期追跡調査を実施した。自分の言語化や理解内容を中心に授業の体験を10年間経っても想起でき、「話しながら理解を深める学び方」として協調学習が肯定的に想起されることが示された。以上の総体を用いて新たな統合的評価システムを提示するのが次の課題である。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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