極めて柔らかい膜環境にあるタンパク質分子のように現状の高速AFMでは観察が困難な試料系が未だ多く存在する。そのような試料系の動態観察を実現するための技術開発を進めた。その結果、 (a)非接触イメージング可能な走査型イオン伝導顕微鏡(SICM)の高速化と高解像化、及び、高解像と高速性を併せ持つ走査型ネルンストポテンシャル顕微鏡(SNPM)、(b)高速原子間力顕微鏡(高速AFM)の低侵襲性能の更なる向上とそれによる更なる高速化、(c)液-液相分離で生ずる液滴様タンパク質複合体、天然変性タンパク質系、トランスポーター膜タンパク質、がん細胞など、極めて柔らかく脆弱な試料系の高解像動態観察を実現した。
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