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2018 年度 実績報告書

新奇標識法による神経回路の3次元高精細高密度解析

研究課題

研究課題/領域番号 17H06261
研究機関九州大学

研究代表者

今井 猛  九州大学, 医学研究院, 教授 (70509851)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワード神経回路 / コネクトミクス / 光学顕微鏡
研究実績の概要

近年、透明化技術によって比較的大きな試料の3次元蛍光画像を取得することは容易になってきているが、一細胞レベルの解像度で神経回路構造を捉えるには課題が多い。高解像神経回路トレーシングを実現するには、少数(ないし一細胞)の神経細胞を標識する、もしくは多数の神経細胞をできるだけ異なる色で標識できればよい。そこで、本研究では、局所遺伝学操作のツール開発および多色神経細胞標識技術の開発に取り組んだ。
前者については、これまでに脳の局所を遺伝学的に標識する方法として、子宮内エレクトロポレーション法やアデノ随伴ウイルス(AAV)などのウイルスベクターが用いられているが、空間解像度が低いという課題があった。一細胞にエレクトロポレーションを行う方法も知られているが、手技的な困難さが課題であった。そこで、プラスミドDNA(約3000kDa)よりもはるかに分子量の小さなリコンビナントCreタンパク質(38kDa)を用いることで局所的遺伝学操作をする為の方法の開発に取り組んだ。Cre濃度や電流値などの詳細な条件検討を行い、CreレポーターマウスAi9を用いることで、脳の局所(100um程度)に限局した遺伝学的操作を実現した。ガラス電極を用いて簡単な電流装置を用いることで遺伝学操作が可能であり、極めて有用なツールとなりうる。実際にこの方法を用いて、マウス嗅球の単一の糸球体につながっている神経細胞群の遺伝学的操作および可視化に成功した。今後はこの手法の更なる改良を行うとともに、光遺伝学ツールなどを用いた応用に取り組む。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りの結果が得られている。

今後の研究の推進方策

計画通りに行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Optical Clearing and Index Matching of Tissue Samples for High-resolution Fluorescence Imaging Using SeeDB22018

    • 著者名/発表者名
      Ke Meng-Tsen、Imai Takeshi
    • 雑誌名

      BIO-PROTOCOL

      巻: 8 ページ: e3046

    • DOI

      10.21769/BioProtoc.3046

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Bright multicolor labeling of neuronal circuits with fluorescent proteins and chemical tags2018

    • 著者名/発表者名
      Sakaguchi Richi、Leiwe Marcus N、Imai Takeshi
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 7 ページ: e40350

    • DOI

      10.7554/eLife.40350

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Tetbow: Bright multicolor labeling of neuronal circuits with fluorescent proteins and chemical tags2018

    • 著者名/発表者名
      Richi Sakaguchi, Marcus N. Leiwe, Takeshi Imai
    • 学会等名
      Cold Spring Harbor Laboratory Meeting NEURONAL CIRCUITS
    • 国際学会
  • [備考] SeeDB Resources

    • URL

      https://sites.google.com/site/seedbresources/

  • [備考] 九州大学大学院医学研究院 疾患情報研究分野|今井研究室

    • URL

      https://dn.med.kyushu-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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