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2019 年度 実績報告書

新奇標識法による神経回路の3次元高精細高密度解析

研究課題

研究課題/領域番号 17H06261
研究機関九州大学

研究代表者

今井 猛  九州大学, 医学研究院, 教授 (70509851)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワードコネクトミクス
研究実績の概要

現在、神経細胞標識を行う場合にはトランスジェニック動物を用いるかアデノ随伴ウイルス(AAV)などのウイルスベクターで蛍光タンパク質を導入するというのが主流である。しかしながら、いずれの手法も標識の解像度が良くなく、まだ機能回路レベル、一細胞レベルの解像度で標識、トレースできる状況にはない。また、こうした技術の進歩によって、取得した画像からどのようにして神経突起を認識し、回路のトレースをするかという点が次なる大きな課題となっている。現在でも画像データから神経回路をトレースするアルゴリズムやソフトは存在するものの、まだ信頼性が低く、かなり手作業にゆだねられる部分が大きい。
そこで、本研究においては、ポスト透明化の神経回路解析における次の課題の克服を目指す。すなわち、1) 回路機能と関連づけられた任意の神経細胞を標識する手法、および2) 高密度超多色標識の手法を開発し、1細胞の解像度での神経回路解析を目指す。さらに3) 超多色標識標本から自動的に神経回路形態の抽出を行うための全く新しいアルゴリズムの開発をめざした。
本年度は、(1)については嗅球における局所回路標識を実現した。(2)については、高輝度の蛍光タンパク質の選抜が完了し、7種類の蛍光タンパク質を用いてマウスの神経細胞を高輝度標識することに成功した。AAVベクターに実装し、神経細胞にランダムに導入することで、個々の神経細胞をユニークな色の組み合わせで標識することが出来た。細胞体や樹状突起のみならず、軸索までに高輝度標識出来ることを確かめた。
更に、7色で標識された神経細胞から色情報を抽出し、新規に開発した機械学習アルゴリズムを用いて、個々の神経細胞の突起を抽出できることを確かめた。これによって、神経細胞の配線を自動解析する道が開かれた。これは次世代型のコネクトームツールとしての利用が期待される。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Widespread Inhibition, Antagonism, and Synergy in Mouse Olfactory Sensory Neurons In?Vivo2020

    • 著者名/発表者名
      Inagaki Shigenori、Iwata Ryo、Iwamoto Masakazu、Imai Takeshi
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 31 ページ: 107814~107814

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2020.107814

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Odor Coding in the Olfactory Bulb2020

    • 著者名/発表者名
      Imai Takeshi
    • 雑誌名

      The Senses

      巻: 3 ページ: 640~649

    • DOI

      10.1016/B978-0-12-809324-5.23828-5

  • [学会発表] Activity-dependent competition within a neuron ensures the discrete wiring of mitral cell dendrites2020

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Fujimoto, Takeshi Imai
    • 学会等名
      CSHL Meeting
    • 国際学会
  • [学会発表] Selective dendrite stabilization is controlled by BMPR2 in developing mitral cells2020

    • 著者名/発表者名
      Shuhei Aihara, Takeshi Imai
    • 学会等名
      CSHL Meeting
    • 国際学会
  • [学会発表] 匂い情報処理における抑制・拮抗作用・相乗効果のメカニズム2020

    • 著者名/発表者名
      今井 猛
    • 学会等名
      日本味と匂い学会第54回シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] Dendritic compartment-specific regulation of spine density during adolescent cortical development2020

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Imai
    • 学会等名
      第126回 日本解剖学会総会・全国学術集会・第98回 日本生理学会大会 合同大会
    • 招待講演
  • [備考] 疾患情報研究分野 (生理学教室)| 今井研究室 | 九州大学大学院医学研究院

    • URL

      https://www.lab.med.kyushu-u.ac.jp/dn/

  • [備考] SeeDB Resources

    • URL

      https://sites.google.com/site/seedbresources/home

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公開日: 2022-03-04  

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