CAF-I複合体の大量精製系の確立を達成し、クライオ電子顕微鏡での観察を行なった。その結果、CAF-I複合体がグリッド作製中に解離してしまうことが示唆された。続いて、架橋剤による安定化を試み、架橋+ゲル濾過の実験を行なったが、適切な条件を見出すことができなかった。ここで、CAF-IとヒストンH3/H4の解離定数がナノモーラーオーダーであり、H3/H4の結合はCAF-Iを安定化することが期待されることから、両者を混ぜてゲル濾過カラムを通したところ、高純度のCAF-I-H3/H4複合体を得ることができた。現在、クライオ電顕による観察を進行中であるが、いまだ明瞭な粒子像は得られていない。
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