研究課題
我が国を含む先進諸国では高度な経済成長に伴い,子どもの運動不足・体力低下が懸念されている.そのような中,国内外の研究により子どもの運動・身体活動が認知機能と学力にポジティブな効果を与えることが示されてきた.では,どのような運動・身体活動が認知機能・学力と深く関わるのであろうか.これまでの研究は,単に身体活動量の増加に伴う体力の向上が認知機能・学力を改善させることを示しているだけであり,効果的な運動方法やスポーツの有用性,スポーツ種目の特異性は不明である.本研究は,①スポーツは子どもの認知機能および学力の向上に効果的な運動であるか,②スポーツ競技種目による特異性があるか,つまり,どのようなスポーツが認知機能および学力のどの側面に効果的であるかをスポーツタイプに分類して(例えば,個人種目 vs 団体種目,対人種目 vs 競争種目,オープンスキルスポーツ vs クローズドスキルスポーツ)明らかにすることを目的としている.平成29年度は,およそ1500名の小中学生に対して生活習慣調査(運動習慣,食習慣,睡眠習慣,スクリーンタイム),体力・運動能力(新体力テスト),体格(身長・体重),認知機能(実行機能,記憶機能),学力の評価を実施した.また,保護者に対して社会経済的要因(母学歴,父学歴,世帯収入)に関わる質問紙調査を行なった.データ収集がスムーズに行えたため,平成29年度で研究計画全体のメインの測定・調査を全て終えることができた.今後は主にデータの解析を精力的に行う予定である.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Physiology & Behavior
巻: 194 ページ: 66-72
10.1016/j.physbeh.2018.04.031