研究課題/領域番号 |
17H06488
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
豊永 拓哉 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (20804149)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | 脳腫瘍 / 低酸素 / ポジトロン断層撮影法 / PET / ダイナミック造影MRI |
研究成果の概要 |
本研究は、日常臨床で用いられている既存の設備や装置で撮像可能な画像検査から、脳腫瘍の低酸素状態を予測することを目的とした。 腫瘍内の低酸素状態は18F-fluoromisonidazole (FMISO)と呼ばれる低酸素ポジトロン断層撮影法(PET)製剤を用いて評価し、低酸素を予測するための広く利用可能な画像モダリティには18F-FDG PET(FDG:悪性腫瘍の診断で一般的に用いられる糖代謝を評価可能なPET製剤)および造影、非造影MRIを使用した。機械学習の手法を用いてこれらの日常臨床で使用可能な画像モダリティを解析したところ、腫瘍内の低酸素を比較的高い精度で予測可能であった。
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自由記述の分野 |
画像解析
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性腫瘍における低酸素状態は腫瘍悪性度との関係性が示唆されており、脳腫瘍において低酸素状態を評価することは、術前に悪性度を予測可能にするだけではなく、手術範囲の決定に重要な情報を与える。一方で、低酸素状態の評価に用いる18F-FMISOなどのPET製剤は、ごく限られた施設でしか使用できず、日常的に使用可能な画像検査で低酸素状態を予測できれば臨床的なインパクトは大きい。 今回の検討で18F-FDG PETやMRI画像を用いると、高い精度で低酸素状態が予測可能であることが示せた。今後は本研究を発展させ、より高い精度を示す腫瘍低酸素の予測モデルの開発を目指す。
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